大晦日にそばを食べるようになった
理由には、数々の説が残っています。
中でも、もっとも有名なのが
そばは、「細く長い」ことから
長寿や家運を延ばしたいという説
他にも
そばは切れやすいから
一年の災いや借金を断ち切るといった
意味もあるといわれます。
さらに
金箔を扱う職人が
飛び散った金箔を集めるために
そば粉を使ったことから
そばは金を集めるとして
金運を願ったという説も残っています。
おせちには色々な食べ物が入っています。
そして
面白いのは
その食べ物に意味があることです。
黒豆は
まめ(健康)にくらせますように
まめまめしく(真面目に)働けますように
数の子は子孫繁栄
他にも
田作りには豊作の願い
昆布は「よろこぶ」から縁起ものとして
栗きんとんは見た目の鮮やかさから「商売繁盛」
だいだいは「代々家系が長く続くように(子孫繁栄)」
海老は、ひげが長く伸びて腰が曲がるまで
長生きするという意味から「長寿」を
祈っています。
黒豆のようなものです。
上手に
調理すると
黒く光ってきます。
味もコクがあって
美味しい。
最初は
真っ白で
それだけで美しいもの
でも
だんだんと
汚れてくるものです
そうしたら
捨てるんじゃなくて
磨いてみることです。
その
黒くなった
汚れが
だんだんと
輝いてきます。
ポテトチップスは
1853年に
ニューヨークのレストラン
「ムーン・レイク・ロッジ」の
コック、ジョージ・クラムが
発明したと言われています。
ある日
一人の客が
「フレンチフライが厚すぎる」
と文句を言ってきました。
これに
腹を立てたジョージは
ジャガイモに
フォークが刺せないくらいまで
薄く切ってから
パリパリに揚げてから
提供しました。
これが
思わぬ好評を得て
後に
ポテトチップスになりました。
腹がたつことばかりの
ストレス社会ですが
ポテトチップスのように
やってみると
良いこともあるみたいです。
水には
硬水と軟水があります
ミネラル分を多く含むのが硬水で
ミネラル分が少ないのが軟水
軟水は
素材のうまみや
香りを引き出す効果が強く
だしをとる時に使うと
うまみ成分がでやすい
また
ご飯をたくと
風味やねばりが引き出されます。
硬水は
肉のあくをぬけやすく働きがあり
肉料理やスープに使うと
ゆっくりうまみがでます
日本の水道水は
ほとんどが軟水です。
見た目には
同じような水ですが
硬さと柔らかさがあり
味も違います。
軟水は和風料理に
硬水は洋風料理に
使うとおいしくなります。
始めは
冷水にどっぷり漬けられ
その後
熱湯の中をくぐりぬける
そして
石臼で
自分という
形を無くされ
細かい袋の目で漉されて
にがりによって
程よい
固さにされる
豆腐は
けっこう
きびしい体験を積んでいます。
それゆえ
豆腐は
味わい深く
求められるままに
対応できる。
豆腐のようになる
豆腐は
四角四角していて
固そう
でも
とても
柔らかい
また
煮ても、焼いても、揚げても
凍らしても良い。
そして
相手を選ばない。
ちり鍋、スキヤキ、おでん
正月の重箱にも
仏事のお皿にも
一役買います。
実に融通のきく食べ物です
形を変えながらも
味はしっかり持っている
栄養があり
それでいて
ヘルシー
値段も手頃で
とっても
身近な存在です
豆腐のような
親しみやすさと
柔軟性を持ちたいものです。
かぼちゃは「カンボジア」が
訛ってついた名前
かぼちゃは1514年
ポルトガル人によって
カンボジアから
渡来したといわれています。
そこで
カンボジアが訛り
かぼちゃとなりました。
つみれとつくね
つみれは、「摘みいれ」
つまり
タネをスプーンなどで
摘んで湯に入れて調理します。
つくねは、「捏ねる」
タネを丸めてこねてから
ゆでます
ちょっとした
調理方の違いです
そこに
ちょっとした
楽しさがあります。
おからはえらい
おからは大豆を作る
過程でできるもので
煮た大豆をしぼった汁が豆乳で
しぼりカスがおから
カスとはいえ
おからには
大豆の香りや成分が
ギュットと詰まっている。
しかも
低カロリーで安価なところがうれしい。
毎日の献立にどんどん
取り入れたいものです。
おからにかぎったものではありません
最後に残ったもの
その中には
なにかしら
大事なエキスが詰まっているものです。
料理には
味というものがあります。
でも
これは
目でみることはできません。
味のように
目には
みえないけれど
存在しているもの
この世の中にはたくさんあります。
そして
けっこう
大切なものが多い
大きいといえば
いくらでも大きくなり
小さいといえば
いくらでも小さくもなる。
そんな
たいせつなものは
かたちがないように
つくられています。
表面積が問題です。
同じ質量でも
切り方で
表面積が大きくなったり
小さくなったりします。
例えば
味のしみにくいコンニャクは
表面積を大きくしてから
味つけするのがコツ
そのためには
包丁を使わずに
手やスプーンでちぎってみる
また
手綱コンニャクにするのも良い
それで
味がからみやすくなります。
だから
小さいといって
あきらめないことです。
料理に限ったことではありません
切り方を
ちょと工夫してみる
そうすると
大きくなるものです。
刺身は不等辺三角形に盛る。
正三角形が良いように思えますが
間が抜けた感じがしてよくありません。
料理は
素材の種類や色や大きさによって
無限に変化します。
不等辺三角形のようなものです。
隅をなくすることです。
それで
みんな
均一にいきわたる。
それには
丸くすること。
だから
鍋のように
丸くしたら良い。
コンソメスープや
お吸い物は
あっさりしていますが
とても
味わい深いものがあります。
スープのように
複雑なものを
シンプルに表現することです。
そこに
美味しさがあります。
クセのある魚には香りの強い野菜
鍋料理は魚介類や肉に
季節の野菜をあわせます。
白身魚など
淡白な味を
メインにするときは
野菜も白菜など
クセのないものをあわせ
反対に
ブリやカキなど
クセのあるものを
メインにするときは
セリや春菊、ネギなど
香りの強い野菜を
組み合わせると美味しい。
メインを何にするかです。
それによって
周りも変わってきます。
江戸時代に一番高価だった
寿司ネタは
以外にも
「たまご焼き」でした。
当時の卵は
高級品
卵一個が
そば一杯より高かったといいます。
今では
子供にも親しまれ
てごろな値段で食べれます。
ものの価値というものは
面白いもの
たまご焼きのようなものです。
ふぐ鍋は「てっちり」
ふぐ刺しは「てっさ」
「てつ」は
鉄砲の「鉄」のことで
ふぐには
猛毒があるため
「当たると死ぬ」という意味から
そのように呼ばれます。
おでんは
タネをだしで煮込こむ料理ですが
コトコト煮込むだけで
おいしいおでんが完成するわけではありません。
煮物の基本は
塩分を含んだだし汁が
冷めながら素材にしみこんでいく
という点にあります。
おでんも
全てのタネに火が通ったら
完全に冷めるまで
そのまま置いて待つことです。
それで
まんべんなく味がしみこみます。
熱することも大切ですが
より良くするためには
なにもせずに
休ませることです。
それで
中心にまでしみこみます。
そして
均一になります。
なにもしないのも仕事です。
ニンニクと赤唐辛子のスパゲティーは
イタリア人のお茶漬けといわれるほど
ポピュラーなパスタ
シンプルですが奥深い。
フライパンにオリーブオイルを多めに入れたら
油の温度が上がらないうちに
ニンニクのみじん切りと赤唐辛子をいれる
弱火で、ニンニクが焦げないように
細心の注意をはらいながら炒める。
ニンニクがきれいなキツネ色になり
オリーブオイルにニンニクと赤唐辛子の
香りが移ったところで
ゆであがったスパゲティーを投入
ゆで汁を少し加えれば
極上のペペロンチーノの完成です。
材料はたくさんなくても
美味しいものはつくれます。
縦と横の関係です。
できるだけ
長く
きれいにする。
それには
回転させる
大根や人参の
かつらむきのようなもの
力はそれほどいりません
軽くあてるだけ
それで
途中で切れずに
きれいにむけます。
ちょっと
でこぼこした
固体も
中心は安定していて
良いものです
だから
回転させてみる。
それで
綺麗な平面になります。
みかんの皮の以外な活用方。
みかんの皮には
クエン酸、リモネン、ペクチンなどの成分が
含まれており
これらは
汚れを落とす、つやを出す
などの効果があります。
皮を水で煮ると
みかんの洗剤になります。
また
皮を直接こすりつけても
汚れを落とすことができる。
みかんの皮のように
今まで
あまり関心を持たなかったものにも
以外な価値があるものです。
何にでも例外はある。
野菜は栽培された状態と同じ状態で
保存するのベスト。
でも
例外もあります。
しいたけがそれ
しいたけは冷蔵庫に入れておくと
いつのまにか黒ずんでしまいます。
でも
かさの部分を下にして
いしずきのほうを上に向けておくと
黒ずみを防ぐことができます。
逆さにすることで
かさの裏のひだについた
胞子が飛び散るのを防止できるからです。
上手くいかなかったら
反対にしてみるのも方法です。
自分に都合のいいように
数をごまかすことを
「さばを読む」といいますが
この言葉は
魚のさばと大きく関係しています。
さばは腐敗が早く、たくさん獲れたことから
とても大ざっぱに数を数ええられていました。
そこから
数をごまかすことを
「さばを読む」というようになったといわれています。
「給料」の語源は「塩」
サラリーマンの「サラリー」は
「給料」という意味です。
その語源は
ラテン語の(SAL)
これは、ローマ時代
塩で給料を受け取っていたことに由来しています。
ちなみに
給料をもらって働く兵士を意味する
「ソルジャー」も塩を語源としています。
野菜と果物の違い
メロンやスイカは野菜です。
野菜と果物の分け方は非常に単純
畑などで草になるのが野菜
果樹園で木になるのが果物です。
そうめんと冷麦
そうめんと冷麦の違いは太さにありますが
原材料や製法も違います。
太さの直径が1.3mm.未満をそうめん
1.3mm.以上1.7mm.未満が冷麦です。
それから
冷麦の材料は小麦粉、水、塩で
そうめんの材料はこれに油が加わります。
冷麦は、練った生地を延ばして切るのに対して
そうめんは、棒状の生地を細く延ばして作られる
手延べ麺
油は、延ばす際の乾燥防止として使われます。
そうめんと冷麦のようなもの
細く長くするにはちょっとした工夫が必要です。
長すぎても食べにくいし
短かすぎてもあっけない感じがします。
うどんとそばには
標準的な長さがあります。
「うどん一尺、そば八寸」
うどんは一尺(約30cm)
そばは八寸(約24cm)
うどんは途中で噛み切ることを考慮し
そばは一口ですすれるようにと
考えられた長さです。
世界三大珍味は
「トリュフ」 「フォアグラ」 「キャビヤ」
ですが
以外に知られていないのが
日本三大珍味
日本では
「越前うに」 「このわた」 「からすみ」
が三大珍味と位置づけられています。
越前うに、は越前海岸で獲れた「うに」で
あまりの美味しさから
年貢として納められていた時期もありました。
「このわた」は
ナマコの腸で作った塩辛
ナマコの腸は、一体から
ほんの少量しか獲れないので
とても稀少です。
「からすみ」は
ボラの卵巣を塩漬けにして作られます。
どの珍味も非常に高価。
酒の肴として
少しづつつまむのが
良い食し方です。
東と西で異なる蒲焼
関東と関西のウナギの蒲焼には
いろいろな違いがあります。
まず第一に裂き方が違う。
東は背開きであるが西は腹開き。
東で腹開きが嫌われたのは
江戸が武士の町であり
腹開きは切腹につながるからだと言われています。
次に
東ではウナギを白焼きにした後に
これを蒸し、タレをつけながら焼き上げる。
蒸すことによって
余分な脂肪が抜け、さっぱりした味になり
身も柔らかくなります。
西では
はじめから直焼きをし
タレをつけて仕上げるため
身がしまって固く仕上がります。
蒸さないので
脂肪が抜けず、脂肪分が多く
味も濃厚になります。
東と西
食べ方も調理法も
地域によって色々です。
ハンバーグやミートボール等
食卓に登場す機会の多い挽肉料理
最大のコツは練ること
「しっかり練る」のと「なんとなく練る」のでは
仕上がりに大きな差がでます。
肉のタンパク質は加熱すると凝固して
粘着力を失う性質があります。
ところが
しっかり練って組織を十分壊しておくと
タンパク質どうしが結びあって
加熱しても全体がまとまろうとする。
バラバラにならないで
口当たりがとてもまろやかになります。
また
練る時は肉に1%程度の塩を加えておくと良い。
挽肉のようにバラバラのものを美味しくするには
しっかり練ることです。
それで全体がまとまり上手くいきます。
野菜の新鮮さを保つには
立たせて保存する。
冷蔵庫の中で
あなたの野菜は
寝ていますか立っていますか
冷蔵庫の構造上
寝かせている場合が多いとおもいますが
鮮度を保つ意味ではあまりよくありません。
寝ていたほうが楽なように思われますが
さにあらず
冷蔵庫の中でも
上に上に伸びていこうとする気持ちは
決して失っていない。
畑とは違って横に寝かせると
これまでの成長を軌道修正するために
野菜は必死になります。
葉のついた大根を寝かせていたら
新しい葉が曲がって生えくる。
野菜の健気な向上心の表れです。
野菜も生きているんですね
上に伸びていきます。
だから
育った環境と同じくすることです。
それで
元気になります。
ビールは冷やしすぎるとかえって味がおちます。
ビールの特徴は発酵の際に
アルコールとともにできる二酸化炭素を逃がさずに
たるやびんの中に閉じ込めてあることです。
びんの口を開けると
ビールに溶けていた二酸化炭素は泡になって出てきます。
ビールの中に溶けこむことのできる
二酸化炭素の量は
温度によって大きく違ってきます。
温度が上がるほど溶け込む量は少なく
冷たい液体にはたくさんの気体が溶け込みます。
日本のビールは
約10℃前後でちょうどよく泡がでるように調節してあります
そこで冷え方が不十分だと泡のたちかたが激しく
逆に冷やしすぎると泡の立ち方が不十分になるわけです。
ビールの泡は口あたりをなめらかにし
苦味やアルコールの刺激をやわらげる役目を持っています
泡の出がよくないと
ビール独特の味を十分味わうことができません。
また
泡が出ないほど冷えたものは
香りの発散も不十分で
これも味をおとす理由になります。
高すぎてもいけないし冷やしすぎも良くありません。
横に広がり
それから
縦に伸びていくことです。
ステーキの肉のようなもの
同じグラム数なら
薄いものより厚いものです。
厚さ2センチのものは美味く焼けても
厚さ1センチのものは火がとおりすぎます。
肉汁が逃げてしまって美味しくありません。
質量はみな同じようなもの
横に広げるばかりでなく
縦にものばすことです。
そのほうが
味わい深くなります。
簡単そうに見えるものには
色々な技が隠されているものです。
例えば
お好み焼き
生地のかき混ぜ時間は
混ぜすぎるとかたくなり
混ぜ足りないとべたつきます。
たんぱく質の網目構造ができて
ふっくらするのは
30秒くらい混ぜたときです。
さらに
生地にふんわり感をだしたいなら
ひとつまみの重曹をくわえたり
山芋をすりおろしていれます。
そして
生地ができたら
そのまますぐ具を混ぜて焼くのではなく
冷蔵庫で1時間ほどねかせておくと
生地自体のうまみが増します。
また
おなかにもたれるのがいやなら
キャベツをたっぷり使うと
胃もたれが防げる。
その他
生地自体の味付けのしかた等
色々オリジナルな
隠し技がありそうです。
衣はムラなくつける。
中身はホクホク
衣がカラッと揚がっているのが
美味しいコロッケ
そのかぎは
衣を均一につけること
衣にムラがあると
中に油が入りベタベタした仕上がりになったり
揚げている途中でパンクしてしまったりします。
衣を上手につけるコツは
衣に使う卵に
水とサラダ油を少量ずつ加えて
混ぜ合わせておくこと
卵にコクがでて
ムラがなくなるので
パン粉もしっかりついて
パンクしにくい
きれいな衣をつくることができます。
生かすも殺すも切り方次第
タマネギは切り方次第で
辛味を生かすことも殺すこともできます。
タマネギを半分に切り
繊維に対して直角に切る
こうすると
組織を細かく分断するので
さっと水にさらすだけで
辛味成分がとけだし
辛味を消すことができます。
反対に
タマネギを縦にスライスすると
繊維に沿って切断することになり
この場合は
歯ざわりがシャキシャキして
水にさらしても辛味が抜けません。
タマネギ独特のピリッとした辛さが好きな人には
こちらがおすすめです。
オニオンスライスのように
縦が苦手だったら横に切ってみることです。
美味しいパスタは
パスタとソースの一体感
ソースがパスタによくなじんでいることです。
麺の太さや幅がすこし変わるだけで
ソースとのなじみ具合が変わります。
それで
ソースにあわせてパスタを変える必要がある。
代表的なパスタは
スパゲティー、直径1.6mm.〜2.2mm.の細いパスタ
ペペロンチーノやボンゴレなどのシンプルな軽いソース。
プカティーニ、直径2.2mm.〜2.5mm.の細穴のあいたパスタ
具をトマトソースで煮込んだ重ためのソースにあいます。
タリアテッレ、きしめんに似た平たいパスタ
ミートソースやカルボナーラなどコクのあるソースとよくあう。
軽い時もあれば重い時もあります。
形をちょっと変えてみることです。
細くしたり
太くして細い穴をあけてみたり
平べったくしてみたり
それで
美味くいきます。
同じ材料と同じ調味料
同じ条件でも違いがでます。
買った魚はどうしても生臭みがあります。
焼く前にこの臭いを消してしまうことが
魚を美味しく焼き上げる秘訣。
焼き始める30分前に魚の両面
腹の中にまんべんなく塩を振る。
こうすると
塩の作用で、魚の余分な水分とともに
生臭みが外に排出され
旨みだけを残すことができます。
ちょっとだけ早く始める。
これで
美味しい焼き魚になります。
まずくはないけれど
ひと味もの足りない
そんな時は隠し味です。
例えば
カレーでは
香辛料の効きすぎた辛さは
チョコレートのカカオバターでまろやかになります。
甘すぎたら
レモン汁をすこし加えでみる。
塩分がきつすぎたら
ウスターソースやトマトでやわらげる。
苦味を感じたら
果実やキャラメルのような甘みを加える。
カレーの濃さが気になったら
水で薄めず牛乳や赤ワインで割ると良い。
ちょっとしたことです。
それでグッと美味しくなります。
隠し味ですね。
料理に限ったことではありません
どんなものにも隠し味があります。
みんな
気づかれないように
上手使っているみたいです。
自分の隠し味
それで
奥深い味をだしています。
横に置くんじゃなくて
上にのせてみる。
それで
満足感をだすことができます。
天丼、親子丼、牛丼、カツ丼、鉄火丼、・・・
沢山はいりません
ちょっと
上にのせるだけです。
大きなものではありません。
求められているのは
新鮮なもの
魚や野菜など
ついつい大きいものに
目がいってしまいがちですが
大きいから良いというものではありません。
毎日
買いものをしている
主婦の方のように
しっかりとした
物を見る目を持つことが大切です。
魚の目が澄んでいるか
エラは赤いか
体を押すとへこまずはねかえってくるか
しっかり品定めをしています。
そのような物の良し悪しを
見抜く目を持っています。
魚や野菜に限ったことではありません。
だから
大きくするんじゃなくて
新鮮にすることです。
大きくするんじゃなくて
美しくすることです。
何を主体にするかです。
細く長くも良し
太く短くも良し
関東では海苔の香味を主体にするので
細巻きにして長く切ります。
京阪では飯と具を主体にするから
太巻きにして短く切る。
巻き寿しを作るようなものです。
主体になるものによって形が決まります。
大きくて活きのよい魚もいれば
小さくてあまり人気のない魚もいます。
徳川家康は魚が大好物で
江戸城および江戸市民の魚をまかなうために
摂津国(今の大阪)の佃村の名主、孫右衛門以下
数十人を小さな離れ島に連れてきて漁業をおこさせました。
彼ら一族は、優れた漁の技術をもっていた上
採った小魚の一匹をも無駄にしない加工法をもっていた。
家康は、ここで採れる白魚を
ことのほか喜んで賞味したために
この名もなき小さな小島は次第に有名になり
佃島と呼ばれるようになる。
佃島の漁民は
おおきな活きの良い魚は将軍家や武家屋敷に収めたが
小雑魚は自家用にして保存食をつくった。
これが「江戸名物佃煮」の始まりです。
佃煮には巧妙な知恵があります。
まず、保存が効くこと
そして、材料を限定しないこと
ほとんどの食材が佃煮になります。
さらに、丸ごと食べられるので
栄養成分に優れている。
小雑漁から生まれた佃煮ですが
今や全国区
どこの土地にいっても佃煮があります。
その土地の特産物を
名物の佃煮の土産物に変えてしまう。
佃煮をつくるようなものです。
手を加えると
特有の照りをだして
黒く光り輝いてきます。
あまり目立たないものは
とっても個性的てす。
貝割れもその一つ
貝割れとは
種子から発芽したばかりの
幼植物の総称で
子葉が
二枚貝を開いた形に似ていることから
この名称があります。
大根の種子が発芽したものや
蕎麦の発芽したもの
胡麻の発芽したもの等
色々な貝割があります。
いずれもたんぱく質や脂肪が多く
ビタミン類も豊富です。
小さくて目立たないけれど
それぞれが個性的で
味わい深いものを持っています。
植物が芽をだして
もやもやとした状態になるのを
萌(もやし)といいます。
わたしたちが食べている
「もやし」はこの萌からきています。
もやしは大豆、小豆、ブラックマッペなどの
豆類を発芽させたものですが
その成長力には著しいものがあり
昔からとても神秘的に見られてきました。
事実、豆類のもやしには
カルシウム、リン、鉄分のミネラルの他
ビタミンB、C、E等のビタミン類も豊富です。
発芽させて食べることにより
2倍ちかく微量栄養素が増すので
栄養学的にみても
とても理にかなった食べ物です。
安くて
簡単に料理ができ
いつも求めやすく
健康的にも非常に良いものを持っています。
見た目には
ちょっとたよりなげなもやしですが
わたしたちの食への貢献度を考えると
その実力はたいしたものです。
シジミ、ハマグリ、アサリ、バイガイ
アワビ、トコブシ、サザエ、ホタテガイ・・・
日本人が食べてきた貝の種類は300種以上
世界一多種類の貝類を食している民族です。
食料としての貝と同じように
貝の持つ魅力もよく知っていたようです。
貝の持つ変化の美しさは装飾品となり
原始貨幣の役割も果たしてきました。
財貨に関係した字には
財、賃、貴、費、貿、貯、講・・・等
多くの字に貝が付きます。
貝によって
色々な物質を手にすることができたので
「貝が化ける」という意味から「貨」
貝は昔からわたしたちと密接な関係にありました。
「糠みそ」などとばかにしてはいけません。
漬物の漬け床になっている
あの糠みそのほんの一肩
小匙一杯、二グラム程の中には
何と日本の人口より五倍も多い数の
微生物がひしめきあっています。
そこには
約七億匹もの乳酸菌や酵母、酪酸菌などが
生活しています。
盃一杯取れば
もうそこには
地球の人口をはるかに超える数の
微細な生き物たちが生息しているわけです。
そんな糠床から
美味しい漬物が生まれます。
厨房の奥にある糠みそですが
驚きものです。
新しいものが生まれたり
素晴らしいものができたり
糠みそのようなものかもしれません。
気づかないところで
活発に生きています。
牛蒡と人参とジャガイモの煮物
特別どうっていうことない料理です。
でも
このような煮物は
ただそこに置いてあるだけで
なんとなく落ち着く感じがするものです。
特別目立つわけでもないのに
安心感をかんじさせてくれるし
疲れた時など癒してくれるものです。
煮物のように
ただいるだけで落ち着く感じがする
そんな人もいます。
目立たないけれど大切な人です。
価値がないように見えるもの
そのようなものに
すばらしいものが隠されています。
丹念に取り出して
ちょっと手を加えてみる
きめ細やかな風味をもった
価値あるものに生まれ変わります。
塩辛もそうです。
魚の内臓にはいろいろな酵素があります。
この酵素が
たんぱく質のアミノ酸を分解して
熟れた奥深い味をつくりだします。
イカの腸を利用した「白づくり」や「黒づくり」
鰹や鮪の腸での「酒盗」
ナマコの腸での「海鼠腸」
鮎での「うるか」
ウニでの「がぜ」
鮭での「めふん」
など枚挙にいとまがありません。
今まで捨てていたものが
ちょっとしたことで
魅力的なものに生まれ変わります。
竹串の魅力
串に刺して食べる料理は
不思議に美味しいものです。
一口ずつの大きさの物を
箸ではなく
串を手に持って食べる感触は
食べ物だけではなく
手からの感触も伝わってきます。
これが、串の持つ魅力。
口に一切れをくわえて
グイット引き抜く快感は
串あってのものです。
焼き鳥や田楽や串揚げ
団子やきりたんぽや炉辺焼き
串料理はいろいろです。
それから
魚を塩焼きにする時に
魚を形よく焼き上げるために行う
「串打ち」
これは日本ならではの串術です。
鮎や鯛等を生き生きと粋に魅せる「うねり串」や
鯵や秋刀魚を焼く時の「張り串」等
一本の竹串が料理をより一層ひきたたせる。
また
「くし」は縁起をかついだ言葉でもあります。
九四は四九(死苦を意味する)を
逆にしたもの。
死苦と対極にあるので縁起が良いものです。
ワインの味はとても興味深いものがあります。
甘み、辛味、酸味、渋味 ・・・
とても複雑で
なかなか表現しずらいものです。
そんなワインの味は
女性の体型に置き換えて表現することがしばしばあります。
口に含んだ瞬間の広がりを 「ボディー」
余韻の長さを 「足の長さ」 に例えて表現します。
そして
女性を賛美するときのように
マイナスイメージの言葉は使いません。
小じんまりしていて足が短いときは 「チャーミング」
痩せているときは 「スマート」 とか 「上品な」
ちょっと太り気味なら 「ふくよかな」 とか表現します。
そのうえ
「ビロードのような」 「ソフトな」 とか
「シルクのような」 とか
賛美の言葉で表現します。
焼き鳥は酒を伴う居酒屋などでは
魅力のある酒のつまみです。
日本酒と焼き鷄の相性は非常に良いものです。
日本酒は味の成分となるのがグルタミン酸で
鶏肉の味の主な成分はイノシンサン酸です。
この二つが合わさって味の相乗効果がおきます。
鶏肉がお酒の味をよくし
お酒が鶏肉の味をよくする。
単品でも美味しいのですが
より楽しみたいなら
日本酒と焼き鳥のように
二つ合わせてみることです。
そこに相乗効果が起きます。
日本酒の成分は神秘的
味も香りも複雑で
盃一杯に
なんと
700種類を越える成分が含まれます。
発酵によるもので
様々な微量成分を含み
これがコクのある旨味になっています。
グルタミン酸や乳酸、リンゴ酸の有機質
ロイシンなどのアミノ酸
ブドウ糖、麦芽糖などの糖分など
その成分は700種類を超えます。
新陳代謝を高めたり
美肌効果があったり
適度なお酒は
健康にも良いようです。
お酒から生まれるコクと香り
それが
縦と横に広がり
さらに
高く深くなる。
これに
アルコールが加わって
ついついやめれなくなってしまう。
お酒の魅力であり神秘的なところです。
ちょっとみると
なんでもないように見えますが
盃一杯のお酒の中には
実にいろいろなものが含まれます。
適温は180℃
揚げ物をする時の温度です。
これ以上高くなると
揚げ物は黒く焦げてしまうし
油も急速にいたみます。
また
油は180℃になると
化学反応が起こって
たいへん良い香りがでます。
ディープフライフレーバーと呼ばれるものです。
素材をみると
あれこれ迷いがちになりますが
揚げ物の温度は迷う必要はありません。
180℃に設定したらよい。
揚げ物のように
迷いなく美味くやっていきたいものです。
炎を出さずに焼く。
備長炭はウバメガシでつくる最高級の白炭。
炎がでないので肉を焦がさずに焼くことができるし
豊富な放射熱が得られるので
肉や魚を美味しく焼き上げることができます。
美味くするには
炎を出すのではなくて放射熱を出すことです。
強火の遠火にする。
そうすると包みこむことができます。
離れたところからでも
中心部まで均一に伝わります。
かたまり肉を焼いたらすぐに切り分けないない。
ローストビーフや焼き豚は。
じっくり時間をかけてつくります。
中心部まで火を均一に通すためです。
時間をかけて焼いたローストビーブを
おいしく食べるには
焼いた時間以上肉を休ませることが大切です。
焼きたてを切ると
うまみの詰まった肉汁が外に流れ出てしまいます。
肉汁が活発に運動しているからです。
時間をおくことで運動が落ち着き
切り分けても
うまみが外に流れ出ることはなくなります。
中に美味しさが詰まった
大きなものは
あわてないことです。
じっくり時間をかけてつくり、じっくり休ませる。
それで
美味くいきます。
魚の目に水見えず、人の目に空見えず。
普段身近にあるものは、どんな大切なものも
その価値がわかりにくいものです。
清流に魚棲まず。
あまりにもきれいな水には
魚は棲まないものです。
あまりに清廉潔白すぎると
魚は近よりません。
陽と陰
プラスとマイナス
動と静
長所と短所
両方あるからいいんです。
そんなところに魚は集まります。
均一にする。
温度差をなくする。
それには
丸くすることです。
角のあるものには
どうしても
隅ができます。
そして
そこに温度差が生じます。
鍋やフライパンは
丸い形をしています。
それで
煮物や炒めものが美味くいきます。
鍋の中で
下から上そして下へと対流がおこり
球形運動がおこります。
それで
上にあるものも下にあるものも
離れているものも均一に仕上がり
美味しい料理ができます。
温度差ができて
上手くいかなかったら
形をかえてみるのも方法です。
丸くすると
球形に動き出し
良い流れができます。
熱を加えられたり
水に溶けたりして
形が変わったとしても
味の変わらないのが塩です。
塩は変わりません。
地にあっては
塩のようでありたいものです。
迎え塩
数の子や塩鮭など
塩漬けの素材の塩抜きをするのに
薄い塩水(1〜1.5%)の薄い塩水につけます。
浸透圧の原理で
食品の旨味が抜けることなく
塩分を抜くことができます。
良いものは残して不用なものを取り除く。
周りの環境を整えてみることです。
浸透圧の原理で
不用なものは
自然に抜けていきます。
手のひらは上にして
一尺(30センチ)離して
塩を振る。
尺塩といわれるものです。
料理人が塩を振るときは
手のひらを下にすることはありません
ある程度の塩をつかみ
必ず
手のひらを上にして
指の間から塩を落とします。
一尺の高さからです。
尺塩して焼いた魚は
不思議に美味しい。
同じことをするにしても
下向きではなくて
ちょっと上を向いて振ってみる。
下向きに振った塩より
上を向いて振った塩のほうが
美味くいくものです。
塩を極力抑え均一に塩味をつける。
紙塩という方法があります。
霧吹きで湿らした紙を魚に巻いて
上から塩をふる。
紙の水分により均一に塩味がつきます。
多いところ少ないところ
なにをやるにつけムラができやすいものです。
抑えながら均一にするには
直接振りかけるんじゃなくて
湿った紙にふりかけてからあててみる。
そうすると
優しく均一にいきわたります。
古くて新しいもの
水塩は字のごとく
単なる塩水と思われがちですが
室町時代から精進料理や京料理の
隠し味として使われてきたすぐれものです。
最初から液体なので素速くむらなくなじみ
煮物、焼き物、炒め物、いろいろな料理の
仕上げに使います。
おにぎりの手塩やスイカやトマトにかけて
甘みを引き立てたい時にもおすすめです。
一箇所に固まらず全体にまろやかに
塩味をつけることができます。
作り方は
一升の水に粗塩700gを
卵の殻でもんで
火にかけてアクをとります。
塩が下に沈殿するくらいまで煮詰めると
出来上がりです。
水塩のように
古いけれど新しく感じるもの。
そんなものが
優れたものかもしれません
そんなものが
最後まで残ります。
すきやきは鍋ものか焼き物か
鍋物感覚でつくるすきやき
焼き物感覚でつくるすきやき
仕上がりは同じようでも
味はおおきく違ってきます。
すきやきは肉を鋤でやいたからすきやきです。
鍋で煮るというより
「汁で焼く」
というのが真髄です。
焼き方も奥深い。
土鍋、鉄鍋、銅鍋、アルミニウム鍋
ステンレス鍋、チタン鍋、石鍋、etc
火のあたりが柔らかいもの
保温性が高いもの
熱しやすく冷めやすいもの
鍋の性格も色々です。
長所もあり短所もある。
鍋料理です。
相乗効果がおきるんですね。
食材同士が作用しあって美味しくなります。
外ではおこりません。
中でおこります。
鍋はその材料によって面白い名前がついています。
^鍋はぼたん鍋
^肉を煮込むと脂身がちぢれてぼたんの花のようになる
鹿鍋は紅葉鍋
古今集の「おくやまに紅葉ふりわけ鳴く鹿の〜」から
すっぽん鍋は丸鍋
甲羅の形から想像してください。
ふぐ鍋はてっちり
てつは鉄砲のことで当たると死ぬに由来する。
その他にも
柳川鍋やちゃんこ鍋などいろんな鍋があります。
七味唐辛子は
七種類のスパイスをブレンドした
日本独自のスパイスです。
その発祥は徳川時代の寛永年間
江戸日本橋薬研堀の芥子屋徳右衛門が
唐辛子にケシの実、山椒、ゴマ、あさの実などを
混ぜ合わせて売り出したのが最初ということです。
ブレンドする七種類のスパイスの組成や方法には
とくに決まりはありませんが「二辛五香」が基本。
辛味スパイスが二種類と芳香性スパイス5種類の
組み合わせです。
一般には唐辛子、山椒、あさの実、陳皮(みかんの皮)
ゴマ、ケシの実の6種類に青海苔か青ジソのどちらかを
加えています。
日本料理に幅広く使われ、
漬物、鍋料理、焼き鳥、魚、肉などに
辛味と芳香をつけます。
より良くするためには
辛いだけでは物足りない。
七味唐辛子のように
香りも必要です。
スパイスはお酒と相性が良い。
スパイスの香り成分の精油は
油の他にアルコールに良く溶けます。
ベルモットやジンなど世界のお酒には
数多くのスパイスが使われています。
この性質を利用すると
油を水に溶かすことができます。
油と水を直接混ぜるのではなく
いったんアルコールに溶かしてから
水を加えるとよく混ざる。
いろいろなエッセンスや香水等がそうです。
フランス料理も
バターやオリーブオイルとワイン
そしてスパイスです。
油と水では解決できないことも
アルコールが加わることで
よく馴染むようになります。
2008/12/30
2008/12/25
2008/12/20
2008/12/15
2008/12/10
2008/12/5
2008/11/30
2008/11/25
2008/11/20
2008/11/15
2008/11/10
2008/11/5
2008/10/30
2008/10/25
2008/10/20
2008/10/15
2008/10/10
2008/10/5
2008/9/30
2008/9/25
2008/9/20
2008/9/15
2008/9/10
2008/9/5
2008/8/30
2008/8/25
2008/8/20
2008/8/15
2008/8/10
2008/8/5
2008/7/30
2008/7/25
2008/7/20
2008/7/15
2008/7/10
2008/7/5
2008/6/30
2008/6/25
2008/6/20
2008/6/15
2008/6/10
2008/6/5
2008/5/30
2008/5/25
2008/5/20
2008/5/15
2008/5/10
2008/5/5
2008/4/30
2008/4/25
2008/4/20
2008/4/15
2008/4/10
2008/4/5
2008/3/30
2008/3/25
2008/3/20
2008/3/15
2008/3/10
2008/3/5
2008/2/25
2008/2/20
2008/2/15
2008/2/10
2008/2/5
2008/1/30
2008/1/25
2008/1/20
2008/1/15
2008/1/10
2008/1/5